盲目の老人黒いコートに杖をつき 墓を一石、一石、廻るというから私は慌ててついてゆく
考えるという、利口で違和な作業の中止を英断するとき 星と星のあいだにある勘の水道、蛇口がひらく 流れる水を見つめるわたしはわたしが、ただの感じる器であると 駅の階段下りながら ちりぢりとしたそれを見つめて抱いてゆっくり揺すり なにもしない。
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