2010-12-12から1日間の記事一覧

スケッチ

盲目の老人黒いコートに杖をつき 墓を一石、一石、廻るというから私は慌ててついてゆく

賛歌

考えるという、利口で違和な作業の中止を英断するとき 星と星のあいだにある勘の水道、蛇口がひらく 流れる水を見つめるわたしはわたしが、ただの感じる器であると 駅の階段下りながら ちりぢりとしたそれを見つめて抱いてゆっくり揺すり なにもしない。