2010-01-01から1年間の記事一覧

予感、錯覚、あるいは妄想

観光

旅人なのだと気づいた。毎日、観光している。 場所や人に会うのもすべて観光。ははぁ世界にはこういうのがあるのかーと見て感じる 一生そんな風に観光して、さようなら。 わたしにとって、旅というのは休日に時間をつくって荷物を持ってガイドブックを頼りに…

水のちから、時のちから

(この感じは流れるプール) 過去というところがあって、そこには絶対戻れない。 わたしは今日、どこにも戻ることも帰ることもできないと気づき、同時に、どこにも戻ろうとも帰ろうともしていないわたしに気づいた。 再会も再訪もなくて、すべてが、新しい、出…

今日のこと

三鷹に来て、もうすぐ9ヶ月が経つ

聞き逃すな耳澄ませ

どうするの? と先輩わかんない、とわたし コートのポケットに手を突っ込むと、もらったチェルシーが指に当たる。 あっと思って、会話を思い出しながら、包みをあけた

長い朝礼が終わり、わたわたと準備をしていると私あてに電話があって、きのうあなたが発表したことを紙にまとめてfaxしてなんて言われ、時間もないのに思い出しながら書いて送る。約束の時間に遅れそうで、あわてて会社を飛び出す。 右手にも左手にも荷物。…

眼の誕生日

知ってる人に、「はじめまして」知らない人には「ひさしぶり」 誰かと紡いだ過去がある。それが童話になり、本棚に仕舞われた。今日のこともうわたくしごとでない、そのストーリーたち 思い出す過去には、じつはなんの意味もない。 今朝見た夢とおなじ 知っ…

背中の、二本の透明な腕のこと

なんとなくだけれど、わたしは自分の背中、ちょうど背骨のくぼみを付け根に、胸のした胃の裏側あたりに透明な腕がついているような感じがする。 好きとか愛してるとか、そういうことは言葉じゃどうにも伝えられないし、自分でも「ある」とか「ない」とか言え…

スケッチ

盲目の老人黒いコートに杖をつき 墓を一石、一石、廻るというから私は慌ててついてゆく

賛歌

考えるという、利口で違和な作業の中止を英断するとき 星と星のあいだにある勘の水道、蛇口がひらく 流れる水を見つめるわたしはわたしが、ただの感じる器であると 駅の階段下りながら ちりぢりとしたそれを見つめて抱いてゆっくり揺すり なにもしない。

噤み

わたしが望んでいる、とは思えないがわたしが引き起こしている、というのは間違いない。という気がしてる 本音をいうのはむずかしい。口で言わないのに、全身から出てしまうわたしの場合 口で言わないから、目がどんどん大声になるのじゃない?ちょっとは知…

世界と私

世界と私の関係性について。考えるというより、感じつづけていた。 「他者」は世界の延長なのか、私の延長なのか 感じる先に、私のこたえが見つかるかもしれない。 社会に見捨てられたように感じることはあっても、世界に見捨てられることは絶対にない。 と…

もう一度、わたしへ

その日は新月だったようだ

ひさしぶりに、自分と二人きりになれた

角のピースを見つけたい

もう少し寒くなって、もう少し空気がきーんと張りつめるころ、もう一度、植物園にいきたい 冷たい風で頬が赤くなって、黒いコートを着た自分が見える。 それは初めて用事もないのにやってきた東京のイメージ。 電車からの景色は、やさしい感じがした いま、…

きいろ

人は土で出来ていて、やがて空へ吸い込まれ、そして土へ還る

わたしとは、光に近づくことである と、ごく自然にそのことを受け入れた。

八重洲

音楽が鳴ってる 耳で聴くにはあまりに形がない はじめとおわりがないから、ヤマもない ドラマにならない

極めなくていい、という考えに、ほとんど泣き出しそうだった

私の場合、したいことはシンプルだ。考えるまでもない。 美味しいものを食べたり、お酒飲んだり、歌ったり笑ったり、寝たり眠ったり。 そういうことが私のしたいこと。 それ以上のことはすべてオプションのように思える。 かと言って、今日のお昼に食べたご…

内側から見る地球

電車で知らない子どもに手を振るときと似た感覚で、月に手を振った。 ふいに、父の顔が出てきた。母の顔が出てきた。 しっかりと、見守られている。

水面

赤裸

自分の中に、ピンク色の、拳くらいの大きさの、小さな肉の塊を感じる。 魂なんていう言葉よりも、もっともっとリアルな、その肉の塊。 皮もなくて、剥き出し。 以前にこの話をして、赤裸だね、と言われてどきっとした。 今日はずっと泣いている。 私が発作の…

生まれたから、生きている あっという間に終わってしまいそう

何より勇気

2年前のお正月、新丸の内ビルで告白した 決死の提案、という感じだった それまで2回しか会ったこともなく、友だちと呼べる期間はほとんどなかった。 住んでいるところも離れていた。 どんな人か、というのも正直よくわからない。 ものすごく高貴なものと、…