何より勇気


2年前のお正月、新丸の内ビルで告白した
決死の提案、という感じだった


それまで2回しか会ったこともなく、友だちと呼べる期間はほとんどなかった。
住んでいるところも離れていた。
どんな人か、というのも正直よくわからない。
ものすごく高貴なものと、何だか抜けてる感じと、あと狂気。
わかったのはそれだけ。



それでも何だか強烈に、この人が自分の傍に存在してくれたらどんなにいいだろうと思った。
一緒に生きたい。
そんなこと叶うんかなぁ、と思った。
いや、それは私次第やん、と思えた。



そのときの私はどん底だった。
ただでさえノイローゼのようなコンプレックス持ちなのに、人としても女としてもぼろぼろで、何の自信もなかった。
あの時よく言えたなぁと思う。


自信がない時の勇気ほど、人の心を打つのかもしれない。

私が私を好きになるほどの勇気だった。




そんなこんなで私たちが始まり、それは私の人生の始まりでもあった。

それは詩との出会いでもあった。
写真との出会いでもあった。
何より、「言葉」との出会いなおしだった。

そして、いつか自分も必ず死ぬ、ということを強く意識するようになった。





私はまた、そんなこと叶うんかなぁ、というような妄想をしている。
こんな風になれたらどんなにいいだろう。
こんな風に生きれたら


いや、それは私次第。あの時とおなじ