導かれて、眼鏡
ついに眼鏡を買った。
理由はよく分からないけど、私は小学生のときから徐々に右目の視力だけが落ちてしまって、今じゃ左右の視力差はかなり激しいものになっている。
どんどん遠近感がつかめなくなっていってるらしい。実際、最近は階段を自然に下りれなくなっていて、たまに踏み外しそうになっていた。
ほんとはもっと早く買ったほうがよかったんだと思うけど、そんなに支障も感じなかったし、なにより強い眼鏡コンプレックスがあって、買うのをあきらめていた。
つまり、似合わない。私と眼鏡。
とれない違和感。
どれつけても、どうも上手くいかない。
それでずっと手を出せずにいた。
けど、今日ついに買っちゃった!
ふいに「これならいけるかもしれない」というやつに出会った。そしたら急にどうしてもものすごく欲しくなった。じつはずっと欲しかったんだ。
全く何の目的もなく、地元に最近できた大きなショッピングモールで時間をつぶしていて、
「どうして今日、私はここで時間をつぶすことを選んだんだろう。何かいい出会いがあるんじゃないか。」と思いながら、ほんとに漠然とうろうろしていたら、ふいに眼鏡屋さんの前を通りかかって、あとはもう自然にすっとその眼鏡を手にしていた。
とんとんとんっと話を進めて、1時間弱後には私の手元に眼鏡がやってきた。
10年以上何となく躊躇してきた眼鏡。まさか今日買うなんて!
これがまためっちゃよく見えるんだ。ひと安心。
母いわく、ちゃんと似合ってるらしい(あやしい!)
無自覚、無目的なお出かけもいいもんです。