エンドロール
いい天気。11時。
バタバタと準備して会社を出る。
強い陽射しの中、地下鉄の駅に向かう。
ほとんど意識せずボタンを押したら、くるりの「ばらの花」が流れた。
雨の日や夜にしか聴かないこの曲を太陽のもとで聞いて、聞きながらずんずん歩いて、私は自分のエンディングテーマを聴いているような気持ちになった。
目の前に白い文字でエンドロールが流れる。
キャストの名前は切れない。
たくさんの人が私のドラマに関わってくれている。
いつか終わるドラマの中を生きていて、そのラストシーンは必ずやってきて、ああ終わったなぁとエンドロールが流れるとき、そのとき一番しっくりくる曲が流れたらいい。
ばらの花は候補のひとつ。
今が、瞬間にどんどん過去になっていく。