会社を出ると、白く曇った夜空が広がっていた。

不思議な明るさ。

恐ろしく天気の悪い昼間のようにも思えてくる。
どちらでもいい。

どちらでもいいけれど、今は夜。と確認しながら歩く。


明日、母が来る。

私は死ぬまで母の娘であって、生まれたときから一人の女。

確かめ、味わい、生きている。