旅先より

ポストを開けるときは、やはりいつも少しそわそわする。

友だちからの手紙。
(でもまだお返事書けてないからきてないよな…)

誰かからの突然の手紙。
(うーん、そんな人いないか…)

母からの便り。
(でもなんとなく当分来なさそう)


そんなこんな、誰からも来る見込みはないのだけれど、それでも少ーしそわそわしてポストを開けた。


そこには、全然予想してなかった絵ハガキが一通。

イタリアからだった。



5日前にヴェローナという街から送られたエアーメイル。
たった5日でここまで届くなんてちょっとびっくり。

小さい文字でいろいろ書いてある。
外にあるポストの前で、暗かったけど全部読んだ。



最後のほうに一行、落花生の殻をぱきぱき割って食べながらテレビを見た夜のことが書かれてあった。
とくになんてことはないふつーの夜だったのだけれど、なぜかちょうど、私も電車の中でそのことを思い出していた。



相方が旅に出るのもいいもんだなぁと思った。

旅もそろそろ終盤のようだ。