ひとり暮らし

きのうの夜。
武蔵小金井に住む会社の後輩と電車に乗った帰り道。

「新宿からならすぐ帰れるねーよかったよかったー」と言って、そのセリフに自分で戸惑った。
そうか。私は東京に住んでいるのだ。
新宿からすぐ帰れるとこに住んでいる。


東京で暮らすようになって、もうすぐ半年が経つ。
ひとり暮らしをして、ようやく自分の人生が始まったという気がしている。



大学の頃、まさかこんなことになるとは想像もしていなかった。
東京。ひとり暮らし。
ふつうに考えたら怖いことだらけだ。
不安要素はてんこ盛り。
やらなくていいならやりたくない、と思っただろう。


でも私は、やらなきゃいけない要因もないのに始めた。
自分の意思100%。
やりたい!っていうか、それだけじゃなくて、やる必要がある。と自分で感じたのだ。


これは本当に大正解だった。
いま実家で去年のように生活してると考えたら、それだけでぞっとする。



ひとり暮らしって、寂しいもんだよ。
と色んな人に何度も言われた。
これと同じように、遠距離恋愛ってうまくいかないよ。
と色んな人に何度も言われた。

でも、どちらも私には当てはまらなかった。
何事もやってみなけりゃわからない。




部屋を掃除して、洗濯して、テキトーでいいから野菜を切って料理して、ふぃーっとなって好きな音楽を聴きながらコーヒーを淹れる。部屋には私しかいない。


こんな時間を、私は何よりも必要としていたのだ。
ずっとずっと。

もちろん実家でもそれはできるのだけれど、やっぱちょっと違うんだ。
実家って、結局は両親というカップルのおうちだと思う。
ちょっと間借りしてる、という感覚が自分の中にずっとあった。
私は私の空間を持ちたかった。



今日は三鷹を歩き回ろうと思っている。