本を読みながら思うこと

人の書いた文章を読んでいて、勝手に改行したり「、」の位置を変えている自分に気づく。

これって、つなげないで次の行に変えたほうがもっとインパクトあるんじゃないか。とか、ここで「、」打っといたほうが読みやすくなるなぁ。とか、逆にこんなに句読点打ったら間が空きすぎて流れが途切れちゃう、とか。そんなことをかなり頭の中でやっている。
ついさっき、ちょっと本を読んでいて気づいた。


たぶん私は、言いたいことをいかに分かりやすく伝えるか。いかに的確に、そのものの形のままで、かつ効果的に表すか。ということを考えるのが好きだと思う。
そこにかける時間を惜しまない。

今の仕事にしたって「どうやったらこの内容の良さが伝わるか」というのを考えて、話を組み立てたり資料を作ったりしている。少しでも説得力のあるように。
相手に自分の考えが伝わったうえで共感・納得してもらえたら最高だと思ってる。
それがうまくいったときの快感っていうのは、私が欲しているもののひとつ。この仕事をやって強く実感した。



誰かが書いたものをいじるのはあまり気持ちのいいものではないし、その人のこだわりがあるなら触るのは抵抗がある。
もちろん私の好みが大きく左右しているだろうし。

でも、「こういうことが言いたいんだろうな!」とすごく伝わってくるものがあって、ただちょっとだけ句読点の位置変えや改行、主語と述語の整理、副詞の置き換えをするだけでもっと読みやすく、伝わりやすく、気持ちのいいものになるんじゃないかという気になる。
そういう文章が少なからずある。



あー、そういや私は文法が好きだったな。

古文も英語もフランス語も、しゃべれないけど文法を学ぶのは好きだった。
言葉のルールっていうのは意外と厳格で、そのルールに従うと文章が読めるというのはおもしろかった。
言葉への興味は、もうとっくの昔から始まっていたのかもしれない。
人に分かりやすく伝える、ということへのこだわりも、もうずっと前からあった。


これはちょっとした予感にすぎないけれど、
このあたりに、なにか今後のヒントがあるんじゃないかと思った深夜。
こんなちょっとした気づきたちが、きっと私を運んでいる。