わたしにはこの世に残したいものがあるかなぁって巡らせてみたとき、

ないなぁ、というのがいまのところの正直な感じ



男は形にして残したいって気持ちが強いらしい。
男の人がコレクター化しやすいのは、残したいって思うからなのだって。

なぜかって子どもが産めないから、と聞いたことがある。


でもでもいまのわたし、子どもを産みたいって気持ちもなく。
だからって、生きた証を形に!という欲求は皆無。



先日、人と話していて、写真とったり文章書いたりそういうことがけっこう好きだと言うと
「へぇ。じゃあ本を出したいの?」と訊かれて、とっても違和感があった。

本?
わたしが本を出したいか?


今日、古本屋で本を眺め、ここのどこかにわたしの名前の書かれた本があったら嬉しいかなぁと想像したけど、
そこにはなんの興奮もなかった。

ほんじゃなんでこうやってわざわざ書いてるのかな。
それはわからず。
でもめらめらした目的などないのは明確。


わたしは、できるだけなにも残さずに死んでいきたいと思っている。



以前、前世の見えるおばちゃんというのに前世を見てもらって、
3つ前の人生で、あなたはインディアンだったよと言われた。

その後とある本で、インディアンっていうのは形にして残さないのだというようなことを読み、
共感したのだった。


わたしが生まれ、生きて、死んだというこの一連のプロセスは、
形にして保存。なんて不要で、


ただ、いま感じてるというこの感覚だけで十分だと思っている。